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ロシアが歴史に向き合わぬ理由
―― 国内的抑圧と対外的膨張主義を正当化するために

ニキータ・ペトロフ 「メモリアル」研究教育センター副理事長

Don’t Speak, Memory: How Russia Represses Its Past

Nikita Petrov ロシアの人権団体「メモリアル」研究教育センター副理事長。

2018年2月号掲載論文

最近のロシアでは、スターリン時代の怪物たちが歴史的復権を果たしつつあり、プーチン大統領はスターリン時代のイデオロギーを都合よく利用している。実際、ロシア政府にとって、歴史は客観的に扱われるべきものではなく、国家イデオロギーを推進するためのツールなのだ。政府は常に正しく、たとえ過去の政策が多大な犠牲を民衆に強いたとしても、それは、政府が選んだ特別な道を歩み続けるためには必要だったとされる。現在のロシア政府は、強権政府のカルトを民衆の意識に植え付け、ロシア民衆と国の歴史的例外性、世界のロシア系住民を統合していくことの特別な価値を訴えるプロパガンダを唱えている。そうすることで、ロシアの対外的膨張主義と国内での抑圧を正当化しようとしている。

  • スターリンの復活とロシア政治
  • スターリンをどう評価するか
  • 検証されない歴史
  • 愛国心と過去の正当化
  • 膨張主義の歴史と地政学
  • 膨張主義と抑圧

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