対北朝鮮経済制裁を検証する
―― 制裁に意味はあるのか
What to Know About the Sanctions on North Korea
2017年12月号掲載論文
北朝鮮に対する経済制裁が強化されているが、望むような結果を手にできるかどうか、疑問視されているのも事実だ。実際、2016年に北朝鮮経済は4%の成長をみせ、過去17年間でもっとも急速な成長を遂げている。制裁は、平壌を非核化交渉のテーブルに引き戻すことを目的としているが、交渉では非核化は実現しないと考える専門家は多い。北朝鮮は、いかなるコストを支払ってでも核の兵器庫を維持していくつもりだ。こうなると、経済制裁に意味はあるのかという考えも浮上する。一方で、北朝鮮を核武装国として実質的に認めるのも、軍事攻撃するのも完全な選択肢にはなり得ない。結局、北朝鮮を平和的に非核化する上での残された唯一の希望は、武装解除し改革をしない限り、滅亡が待ち受けていることを平壌に納得させることだが、問題はいかにしてそれを実現するかにある。
- 外交的挫折
- 国連と欧米による制裁措置
- 日韓による経済制裁
- なぜ制裁は機能しいないか
- だが代替策はあるのか
- 制裁強化しか道はない?
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