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クルド住民投票が開けたパンドラの箱
―― クルドとイラクが歩み寄る余地はあるか

ギャリップ・ダレイ アルジャジーラ研究所  シニアアソシエートフェロー(トルコ・クルド担当)

After the Kurdish Independence Referendum How to Prevent a Crisis in Iraq

Galip Dalay アルジャジーラ研究所 シニアアソシエーツフェロー。 アル・シャーク・フォーラム リサーチ・ディレクター。

2017年11月号掲載論文

これまでクルドの独立に曖昧な態度しか示してこなかった近隣諸国とアメリカも、クルドの住民投票に向けたプロセスが進むにつれて、自国の立場を明らかにせざるを得なくなった。トルコとイランはイラクと共に、住民投票に激しく反対した。アメリカも反対だった。一方、イスラエルは周辺地域で唯一、賛成を表明し、ヨルダンは控えめながらも賛同の立場を表明した。各国がこのように立場を明確にしたことで(少なくとも中期的には)クルド側は独立に代わる案を検討するか、あるいは実際の独立までの時間枠を見直すことになるかもしれない。クルドの独立問題を平和的に解決できるかは、明確に定義されたイラクの連邦構造の強化や国家連合という考えを打ち出せるかどうかに左右される。

  • 問題から危機へ
  • 重なり合った誤算
  • 交渉と行動
  • 打開策はあるか

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