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ビジョンが支える米戦略への転換を
―― アメリカファーストと責任ある外交の間

リチャード・ハース 米外交問題評議会会長

Where to Go from Here Rebooting American Foreign Policy

Richard N. Haass 米外交問題評議会会長、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の特別顧問、ブルッキングス研究所副所長を経て、米国務省政策企画局長を務めた。2003年7月から現職。

2017年7月号掲載論文

ドナルド・トランプ大統領の「アメリカファースト」スローガンは、これまでもそして現在も、現実の必要性にフィットしていない。このスローガンは米外交を狭義にとらえるだけで、そこには、より大きな目的とビジョンが欠落している。いまやこのスローガンゆえに、世界では、ワシントンにとって同盟国や友好国の利益は二次的要因に過ぎないと考えられている。時と共に、「アメリカファースト」スローガンを前に、他国も自国第1主義をとるようになり、各国はアメリカの利益、ワシントンが好ましいと考える路線に同調しなくなるだろう。必要なのは、アメリカが責任ある利害共有者として振る舞うことだ。国益と理念の双方に適切な関心を向け、より規律のある一貫した戦略をもつ必要がある。

  • 変化したアプローチ
  • 北朝鮮に対する三つのオプション
  • 中国との協調、同盟諸国との関係
  • ヨーロッパとロシア
  • シリア、トルコ、イラン
  • 責任ある行動を
  • 秩序を守るには

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