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世界の現実に気づきだした北朝鮮民衆
―― 流入するデジタル情報と平壌の闘い

ペク・ジウン ハーバード大学 ベルファーセンター・フェロー

The Opening of the North Korean Mind ―― Pyongyang Versus the Digital Underground

Jieun Baekハーバード大学ベルファー科学・国際問題センターフェロー。著書にNorth Korea’s Hidden Revolution: How the Information Underground Is Transforming a Closed Society (Yale University Press, 2016)がある。

2017年2月号掲載論文

世界でも指折りの外交交渉者が数十年にわたって金日成、金正日、そして金正恩を取り込んで魅了するか、あるいは(平壌の立場の見直しを)強制しようと手を尽くしてきたが、その全てがうまくいかず、クーデターを促す秘密工作も失敗した。核兵器の開発に成功しているために、国際社会が北朝鮮に対する体制変革路線をとり、大規模な武力行使を試みるのも難しくなった。だが一方で、北朝鮮民衆が国内外の情勢について、より正確な情報を入手するようになるにつれて、「国に裏切られた」という思いが生まれ、政府に対する不信感が広がっている。北朝鮮は内側から変わるしかない。外国の情報や文化を伝えるデジタルコンテンツの流通は、それを推進するもっとも持続可能かつ費用対効果の高い方法だろう。

  • デジタルビジネス
  • 市場「チャンマダン」の役割
  • 主体思想とDVDとUSBメモリ
  • Kポップと「チャンマダン」世代
  • 真実を密輸入する

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