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「エネルギー貧困」を克服するには
―― 農業の近代化、工業化、都市化が鍵を握る

テッド・ノードハウス ブレイクスルー研究所 共同設立者
シャイヤラ・デビ 同研究所アナリスト
アレックス・トレンバス 同研究所コミュニケーション・ディレクター

Debunking Microenergy

Ted Nordhaus ブレイクスルー研究所 共同設立者。
Shaiyra Devi同研究所アナリスト。
Alex Trembath同研究所コミュニケーション・ディレクター。 ブレイクスルー研究所は世界の人々が、生き生きとしたエコロジカルな環境のなかで、安全かつ豊かで、充実した生活を送れるようにすることをミッションに掲げている。詳しくはhttp://thebreakthrough.org/

2016年11月号掲載論文

世界の20億人が依然として電力や天然ガスなどのエネルギー資源へのアクセスをもたない「エネルギー貧困」の状態に置かれている、しかも、近代的エネルギーへのアクセス拡大に向けた努力の多くは、(ソーラーなど)送電網から離れた小型の分散型エネルギーの供給に集中している。(孤立したソーラー発電でも)エネルギーアクセスを強化することにはなる。しかし、「エネルギー貧困」をなくすには、この問題が構造的な側面をもっていることに目を向ける必要がある。工業化、農業の近代化、都市化そして所得の上昇とエネルギー消費の拡大には明確な相関関係がある。だが、マイクロファイナンス、マイクロ企業のためのマイクロエネルギーでは、工業やインフラ、中央管理型電力網の代わりはできない。「エネルギー貧困」を克服するには、途上国と多国間組織は、「生産的で大規模な経済活動を支えるエネルギーインフラの開発」を優先する必要がある。問題は、ここで環境問題とのトレードオフが生じることだ。・・・

  • 「薪の経済」と「エネルギー貧困」
  • 都市化でなぜ貧困が減少するか
  • 鍵を握る都市化と農業の近代化
  • 環境保護か「エネルギー貧困」の克服か
  • 地球温暖化と技術革新

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