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ギュレン派とエルドアンとトルコ軍
―― 軍事クーデターとその後

ジョン・バトラー トルコ分析者
ドブ・フリードマン トルコ・クルド問題専門家

The Roots of Gulenist Power in Turkey

John Butler トルコ分析者。
Dov Friedman トルコ・クルド問題専門家。エネルギー企業のU.S.ディレクター(中東石油担当)。表明された意見は彼個人のもので、所属組織とは関係ない。

2016年9月号掲載論文

依然としてトルコでのクーデター計画の全貌、そして誰が計画に関与したのか、首謀者が誰だったのかについての詳細ははっきりしない。但し、AKPとギュレン運動が(クーデター前から)権力抗争を続けていたことは明らかだ。(2013年に)ギュレン派はAKPの指導層を標的に政治腐敗の調査に着手し、エルドアンはギュレン派を官僚、メディア、ビジネスからパージすることでこれに報復した。クーデターが起きた7月15日の時点でも、パージは続いていた。そして、ギュレン派の動機と能力を警戒した軍高官たちは、ギュレン派のシンパとみられる将校たちのリストを作成していた。重要なのは、このリストが、ギュレン派が今回のクーデターを企てたとする主張を支える証拠とされていることだ。このリストには、ムハレム・コセだけでなく、クーデターの首謀者とみられる人物の名前、そしてクーデターを支援した部隊駐屯地を指揮した人物、さらには、アカル参謀長の誘拐を助けた人物、同僚の高官を逮捕した人物、トルコの都市に戒厳令を出した人物の名前があった。・・・

  • クーデターと政治
  • AKPとギュレン派
  • 軍における内なる攻防
  • 軍とエルドアンによる反撃
  • アメリカの決断

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