Shutterstock/Denis Bychkov

中東におけるロシアの原発戦略
―― 魅力的なモデルと地政学のバランス

マシュー・コッテ/国際戦略研究所リサーチアソシエート(不拡散・核政策)
ハッサン・エルバーティミー/キングスカレッジロンドンポストドクトラル・リサーチャー

Russia's Nuclear Ambition in the Middle East

Matthew Cotte国際戦略研究所リサーチアソシエート(不拡散・核政策)。
Hassan Elibahtimyキングスカレッジロンドン ポストドクトラル・リサーチャー。

2016年7月号掲載論文

中東で原子力エネルギーが再び脚光を浴びている。2016年4月、ロシアの国営原子力企業・ロスアトムは、アラブ首長国連邦のドバイに事務所を開設した。エジプト、イラン、ヨルダン、トルコでのロシアの原子力プロジェクトを統括することがこの事務所の役割だと考えられている。「原子炉を現地で建設、所有、稼働し、電力を相手国に約束した価格で供給する」。これがロシアのビジネスモデルだ。モスクワ原子力関連の訓練と教育を相手国に提供することも約束しており、現地での雇用創出も期待できる。一方、モスクワは電力の売り上げだけでなく、電力供給プロセスを通じて中東諸国との経済的つながりも強化できる。しかし、シリアのバッシャール・アサドを支援することで、中東の地政学に関与しているだけに、ロシアが中東での原子力市場シェアを拡大できるかどうかは、テクノロジーとサービスを安価に提供することだけに左右されるわけではないだろう。・・・

  • 中東の原子力エネルギーブーム
  • ロシアの輸出モデル
  • 地政学と原子力ビジネス

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2016 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top