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ヨルダンの新しい難民対策モデル
―― 人道主義モデルから経済開発モデルへの転換を

アレクサンダー・ベッツ/オックスフォード大学 難民研究センター ディレクター
ポール・コリアー/オックスフォード大学教授(経済、公共政策)

Jordan's Refugee Experiment

Alexander Betts オックスフォード大学教授で、専門は難民問題、強制移住など。同大学難民研究センターのディレクター。最近の著書にSurvival Migration: Failed.
Paul Collier オックスフォード大学教授(経済、公共政策)。最近の著書にExodus: how Migration Is Changing Our World.

2016年7月号掲載論文

難民対策の新モデルとは、避難民たちがいつか母国に戻って生活を再建する日がやってくるまで、ホスト国で学び、働き、豊かに暮らせる、持続可能で計測可能な政策のことだ。われわれはシリア難民問題へのこうした新アプローチを提案し、ヨルダン政府がシリア難民に国内の経済特区(SEZs)で働くことを許可すれば、難民たちは雇用、教育の機会を得て、自立的な生活を送るようになり、それによってヨルダン経済も成長できると提言した。論文が発表されて以降、この構想は政治家たちの支持を集め、2015年の冬にかけて、ヨルダンのアブドラ国王、イギリスのキャメロン首相、世界銀行のジム・ヨン・キム総裁がこの構想を正式な提言としてまとめ、2016年夏には難民に労働許可を与えるパイロットプロジェクトがヨルダンで開始される予定だ。難民対策を純粋な人道主義的アプローチから、雇用と教育を中心とする経済開発型アプローチへ転換していく必要がある。

  • 動き出した難民への新アプローチ
  • 間違った対応から建設的な貢献へ
  • 経済特区構想の次のステップ

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