情報収集技術の進化が外交と政治を変える
―― 秘密なき外交の時代
The Age of Transparency
―― International Relations Without Secrets
2016年6月号掲載論文
インターネットやソーシャルメディアだけではない。誰もが、衛星画像やドローンがもたらす高度な情報を利用できる時代になった。ジャーナリストやNGO、ブロガーたちは、今後、クラウドソースのデータを使って、これまで以上に戦争犯罪を発見し、政府の欺瞞を暴くようになり、生体認証システムで秘密工作員の正体さえも特定できるようになる。政府は情報漏洩や内部告発にますます苦慮することになるだろう。もちろん、今後も、守られる機密情報もあるが、ユビキタスな監視活動によって、政府の活動の多くが白日の下にさらされ、その活動は内外の監視や批判を受けやすくなる。指導者はその決断について、これまで以上に説明責任を問われるようになるだろう。
- 淘汰された秘密外交の時代
- 条約に即した情報収集の限界
- 衛星による情報収集と拡散
- デジタルな監視
- ユビキタスな監視の拡大
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