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中国経済の異変を読み解く
―― 市場経済への移行を乗り切れるのか
China's Economic Readjustment
2015年9月号 掲載論文
この30年でGDPに占める投資の割合は30%から50%に上昇し、一方で消費は50%から35%へと落ち込んだ。供給能力の急激な拡大に需要が追いついていけずにいる。いまや何を生産しても売るのが難しくなっている。われわれは、需要と供給のインバランスという、根本的で長期的な構造問題に対処していかなければならない。(鄭新立)
デフレが問題化しつつあるのは事実としても、デフレが他の諸国のような深刻な問題を中国で作り出すことはないだろう。依然として中国経済は7%の成長を遂げており、それが3―5%へと鈍化していくとは考えにくいし、5%以上で経済が成長している国でデフレが問題になることはあり得ない。(N・ラーディ)
「いつ経済成長の停滞が終わるか」、これは重要なポイントだ。おそらく、2015年末か2016年の第一四半期には経済は上向くとわれわれは考えている。半年以内、あるいは1年以内には景気の底を打つと思う。その後、成長率は6―7%で安定的に推移するだろう。(李稻葵)
これまで長期的に停滞してきた不動産市場がいまや大都市を中心に復活しつつあり、価格も上昇している。もちろん、その変動性から考えて、長期的に資金が不動産市場に留まるとは思わないが、不動産市場はいまも大きな経済要因だと思う。(高西慶)
- 3つの課題
- 市場経済への移行
- 中国はTPP加盟を目指す
- 中国経済をどう捉えるか
- 中国経済への投資とデフレリスク
<3つの課題>
ジョン・バッセイ 中国経済の奇跡は終わったのか。高度経済成長の時代は永遠に終わったのだろうか。中国経済が必要としている構造改革を国内経済とグローバル経済の安定を損なうことなく、やり遂げられるのだろうか。今日はこれらの問題について議論したい。最初に鄭新立(Zheng Xinli)氏の話を聞きたい。彼は現在の経済改革プログラムの設計者の1人で、中国国際経済交流センター(CCIEE)副所長を務めている。
鄭新立(この部分のスピーチは中国語から英語への通訳のテキストをベースにしている) 中国は過去30年間で急速な経済発展を経験したが、現在3つの大きな課題に直面している。・・・
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