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イスラムに背を向けるイスラム系移民たち
―― ヨーロッパ社会の世俗化とイスラム系移民

ダーレン・E・シャルカット
南イリノイ大学社会学教授

Losing Their Religion
―― When Muslim Immigrants Leave Islam

Darren E. Sherkat 南イリノイ大学社会学教授。『変化する信仰―変化する米市民の宗教アイデンティティの力学と結末』の著者。

2015年8月号 掲載論文

宗教から距離を置く世俗化が進行するヨーロッパに、イスラム世界から大規模な移民たちが押し寄せている。2050年までに、イスラム教がヨーロッパの宗教人口の20%を占めるようになるとする予測もある。異文化のなかでの社会的疎外感がイスラム系移民の若者たちを過激な原理主義に向かわせる傾向があるのは事実としても、ヨーロッパ社会で世俗的多文化主義が台頭するなかで、イスラム系移民の世俗化も水面下では進んでいる。ヨーロッパの世俗主義が移民たちのイスラム思想を揺るがし、一部にはイスラムの信仰を捨てた者もいる。実際、原理主義に傾倒していく移民の若者よりも、信仰を捨てる者の方が多い。たしかに、信仰を捨てれば、懲罰を受けるという恐怖がつきまとうし、家族との衝突も避けられなくなる、それでも、多くのイスラム系移民の若者たちが、宗教に背を向けている。・・・

  • イスラム教徒がイスラム教を捨てるとき
  • 孤立と絶望と死
  • 宗教を捨てる理由

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