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ハンガリーの独裁者
―― ヴィクトル・オルバンの意図は何か

ミッチェル・A・オレンシュタイン ノースイースタン大学教授(政治学)、ピーター・クレコ 政治資本研究所 ディレクター、アティラ・ユハス 政治資本研究所 シニアアナリスト

The Hungarian Putin?

Mitchell A. Orenstein ノースイースタン大学教授 (政治学) 。専門はロシア・ユーラシア、国際政治経済学など。Out of the Red: Building Capitalism and Democracy in Postcommunist EuropePeter Kreko 政治資本研究所 ディレクター 専門は政治リスク分析Attila Juhasz 政治資本研究所 シニアアナリスト

2015年3月号掲載論文

ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、国内で民主的制度を傷つける政策をとり、対外的にも第一次世界大戦後に喪失した領土の回復を模索するかのような路線をとっている。「外国で暮らすハンガリー系住民にパスポートを発行し、投票権を与えること」を目的に一連の法律を成立させた彼は、周辺国の同胞たちに自治権を模索するように呼びかけている。モスクワがウクライナやアブハジアのロシア系住民にロシアの市民権を与えたことが、その後の侵略の布石だったことを思えば、オルバンの言動に専門家が戦慄を覚えたとしても不思議はない。だが、彼の意図は、ウラジーミル・プーチンのそれとは違うようだ。民族主義の視点から失われた領土を取り戻すことよりも、オルバンはむしろ選挙での政治的優位を確保することを重視している。問題は、これまでのところ彼の戦略が機能しているとはいえ、いずれそのデリケートなバランスが崩れるかもしれないことだ。

  • 民族統一主義、それとも政治的策謀?
  • 「外国での」ゲリマンダー
  • 領土的野心はあるのか

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