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イスラム国に参加するトルコの若者たち
―― 過激化するトルコ社会

ギュネス・ムラット・テズクール ロヨラ大学准教授(政治学) / サブリ・シフチー カンサス州立大学助教(政治学)

Radical Turks

Gunes Murat Tezcur ロヨラ大学准教授(政治学)。専門は中東の国際関係、トルコの政治、エネルギーの政治学など。
Sabri Ciftci カンサス州立大学助教(政治学)。専門は中東の政治、政治的イスラム、イスラムと民主主義など。

2014年12月号掲載論文

約1000人のトルコ市民がイスラム国に、数百人がシリアのアルカイダ系組織・ヌスラ戦線に参加しているとメディアは伝えている。だが、トルコとシリアの国境管理がずさんであることを考慮すれば、こうした数字はトルコへのジハード主義の浸透、そしてリクルートの実態を過小評価している。驚くべきは、トルコからシリアへ向かったジハードの戦士の多くは、貧困に苦しむ、社会から隔絶された若者たちではないことだ。彼らは安定した家族のなかで育まれ、力強い共同体のネットワークのなかで暮らしてきた。どう考えても、トルコでは非常に特異的な何かが進行している。これは、公正発展党(AKP)が中核的な支持基盤にアピールし、より敬虔な社会を実現しようと、イスラム組織を資金援助したことと関係がある。イスラム主義の社会的活動が盛んになっただけでなく、そのなかで、過激主義も育まれてしまったのだ。・・・

  • なぜトルコの若者が・・・
  • トルコで何が起きているか
  • トルコの信条

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