トルコとクルド人のジレンマ
―― イスラム国と軍とクルド人問題
Kobani and the Future of Turkish Democracy
2014年11月号掲載論文
イスラム国が作り出すトルコ・シリア国境地帯の混乱を前に、トルコ国内の政治バランスは崩れ、いまや軍部が大きな力をもちつつある。一方で、政府と国内のクルド人勢力との和平プロセスはいまや破綻しかねない状況にある。「シリアのクルド人に対するイスラム国の攻撃にトルコ政府は水面下で加担している」とみなすクルド人の怒りはピークに達している。一方、国境地帯の混乱を前に、エルドアンは国内のクルド人の動きを警戒するトルコ軍の見方と提言に配慮せざるを得ない状況にある。トルコ軍は軍のレッドラインが「トルコ国家の統合と領土保全を守ること」であることを改めて強調している。これはシリアとの国境線だけでなく、「クルド人に自治権を与えることを軍は認めない」というメッセージに他ならない。トルコは一体どこへ向かうか。その多くはクルド人が「政治的連帯」のパートナーをどこに求めるかで左右される。
- トルコ軍の敵はクルド人かイスラム国か
- クルド人とエルドアンの奇妙な連帯
- トルコ軍とギュレンとエルドアン
- クルド人の選択とトルコの民主主義の未来
- 海洋覇権主義
- 協調路線と対抗路線の使い分けを
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