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憂鬱なウクライナの未来
――追い込まれた経済と未来

バラザス・ジャラビック カーネギー国際平和財団客員フェロー

Hot Water in Ukraine

Balazs Jarabik 東ヨーロッパ全域をカバーする非政府組織PACTのプロジェクトディレクター。現在は、カーネギー国際平和財団客員フェロー。専門はウクライナ、東ヨーロッパ。

2014年11月号掲載論文

ウクライナの治安はひどく悪化している。独立広場で民衆デモが起きて以降、法執行機関への市民の信頼が低下しているために「ウクライナの法と秩序は崩壊する」と予測する欧米の専門家もいる。兵器が大量に出回っているために、今後、政治論争が暴力化、過激化していく恐れもある。さらに、ウクライナがどのようにロシアとの平和を実現するかについてのコンセンサスは存在しない。ロシアに立場を譲ることは屈服に等しいと考える人もいれば、民主的で欧米志向の国家に向けて前進するには、ドンバス(ドネツク州とルハンシク州)を実質的にロシアに委ねるしかないと考える人もいる。政府の決定も民主的に行われているとは言いがたく、ポロシェンコ政権もしだいにヤヌコビッチ政権と変わらないとみなされ、同様の結末に直面する恐れもある。・・・

  • 追い込まれた市民生活
  • 平和をいかに実現するか
  • ウクライナ政府の改革を

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