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解体する秩序
―― リーダーなき世界の漂流

リチャード・ハース 米外交問題評議会会長

The Unraveling

Richard Haass 米外交問題評議会会長。ブルッキングス研究所副会長、米国務省政策企画部長を経て現職。

2014年11月号掲載論文

アメリカの覇権は廃れつつあるが、バトンを引き継ごうとする国はなく、今後、現在の国際システムはさらに雑然としたシステムと化していくだろう。国際ルールを守るのではなく、独自の利益を重視する非常に多くの国がパワーセンターにひしめき合い、アメリカの利益や優先課題が配慮されることもなくなる。これによって新しい問題が作り出され、現状の問題を解決するのもますます難しくなる。要するに、ポスト冷戦秩序は解体しつつある。秩序の崩壊はパワーと意思決定メカニズムが分散化していること同様に、アメリカがもはやまともに国際行動を起こさないと考えられていることに派生している。いまや問うべきは、世界秩序が今後も解体していくかどうかではない。いかに迅速に奥深く解体プロセスが進展するかだろう。

  • 秩序解体の流れ
  • 秩序を支える流れ
  • 現状をどう捉えるか
  • なぜ秩序は解体したか
  • アメリカに何ができるか

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