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ヨーロッパにおける首都と地方の対立
―― 首都を頼るか、それともEUか

フィオナ・ヒル ブルッキングス研究所米欧関係センター ディレクター
ジェレミー・シャピロ  ブルッキングス研究所フェロー

Size Doesn't Matter

Fiona Hill  ブルッキングス研究所米欧関係センター ディレクター。2006-2009年には米国家情報会議分析官(ロシア・ユーラシア担当)を努めた。専門はロシア・ユーラシア。
Jeremy Shapiro  ブルッキングス研究所フェロー。国務次官補シニアアドバイザー、国務省政策企画部スタッフを経て、現職。専門はアメリカとヨーロッパの関係。北アフリカとレバントなど。

2014年10月号掲載論文

スコットランドのイングランドに対する不満とは、実際にはイギリス政府の政治家たちに対する不満、経済的にも文化的にも大きなウェイトをもち、とにかく派手で、他の地域からみれば別世界の「ロンドンとイングランド南部」に対する不満だった。そして多くの意味で、スコットランドの独立運動は欧州連合(EU)の存在なしでは起こり得なかった。実際、NATOが外からの攻撃に対する盾を提供し、EUがその世界最大の市場へのアクセスを保証すれば、いかなる小国であっても、力強い国家になれる。スコットランドの独立運動は、地域的アイデンティティと野心的な政治家が存在し、独立を模索するか、あるいは、より大きな自治を求めるほどに首都に反感を抱き、しかもEUに参加できる見込みのある地域なら、独立を模索できることを示した。力強いアイデンティティをもつスペインのカタルーニャもいずれ独立を模索するかもしれない。・・・

  • 二つの統治危機
  • ロンドンVS.その他のイギリス
  • 首都かブリュッセルか
  • 超国家と国家と地方

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