スコットランドの独立
―― 「独立にイエス」の可能性は

マーク・ブリス ブラウン大学教授

It's not about the Money
―― Why Scotland Might Just Say Yes to Independence

Mark Blyth  ブラウン大学教授(政治経済学)で、Austerity ― The History of a Dangerous Ideaの著者。

2014年9月号掲載論文

スコットランドは「自分たちが支持しなかった政党が英政府を組織するという」民主的欠陥の問題に頭を抱えてきた。しかも、ロンドンとは違って、エジンバラは、緊縮財政に反対して福祉国家の実現を模索し、ヨーロッパ、欧州連合との関係を維持したいと考えている。一方、独立反対派が問題にしているのは独立の経済コストだ。しかし、人々の判断を最終的に左右するのはコスト、リスク、不確実性ではない。これまでとは異なる未来を実現するためのアイディアだ。この意味で、独立がいかなるコストを伴うかについての警告を独立支持派が無視したとしても、驚くべきことではない。これまでとは違う未来をたぐり寄せたいスコットランド人にとって、お金が問題ではないのだから。

  • 国の未来を決める
  • 独立に伴うリスク
  • 独立で未来に希望を託せるようになるか

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