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漂流するロシアの自画像
―― プーチンとソビエトの遺産

キース・ゲッセン n+1誌共同編集長

What's the Matter with Russia?
―― Putin and the Soviet Legacy

Keith Gessen アメリカの小説家、ジャーナリスト。ロシアで生まれ、1981年にアメリカに移住した。ロシアに関する評論をニューヨーカー誌、アトランティック誌に寄稿している。オンライン雑誌n+1の共同編集長。近著に小説『All the Sad Young Literary Men』がある。

2014年8月号掲載論文

「何が普通の国なのか」について、ロシアにはいまもコンセンサスが存在しない。ゴルバチョフはロシアを普通の国にすることを目標に掲げ、反ゴルバチョフクーデターを試みたゲンナジー・ヤナーエフもロシアを「普通の国に戻すこと」を主張した。ヤナーエフは過去に回帰することを普通の生活を取り戻す道筋と考え、ボリス・エリツィンは「西ヨーロッパの規範」を普通とみなした。しかしエリツィンがその構想の詳細を明らかにすることはなかった。結局のところ、多くのロシア人はスターリン時代に郷愁を感じている。だが、大多数のロシア人がプーチンを支持しているとはいえ、支持者の半分はスターリンを嫌い、残りの約半分はスターリンに心酔している。これはスターリンとは違うからプーチンを支持する人もいれば、スターリンと似ているからプーチンを支持する人もいることを意味する。・・・

  • ロシアにとって普通の国とは何か
  • 普通の権威主義
  • スターリンの影
  • ソビエトの遺産とロシア

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