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動き出したクリミア後の地政学
―― 中ロの連帯で何がどう変わる

デビッド・ゴードン ユーラシアグループグローバルマクロ分析ディレクター
ジョーダン・シュナイダー ユーラシアグループリサーチャー

Treacherous Triangle

David Gordon   ユーラシアグループ グローバルマクロ分析ディレクター
Jordan Scheneider  ユーラシアグループ リサーチャー

2014年6月号掲載論文

冷戦期を思わせる戦略トライアングルが再び復活しつつある。冷戦期の戦略トライアングルにおける中ロ対立を巧みに利用したのはアメリカだったが、今回のトライアングルでは強い立場を手にしているのは中国だ。北京は、ウクライナ危機に派生する米ロ対立をうまく利用できる立場にある。中国はロシアからのエネルギー供給を確保するだけなく、ロシア市場へのアクセスの強化、ロシアの軍事技術の供与も望んでいる。もちろん、戦略トライアングル内部の対立構図をはっきりと区分できるわけではない。中国にとってアメリカは依然として重要な経済パートナーだし、住民投票で国境線を変えたロシアのやり方を、国内に大きな火種を抱える中国が認めることもあり得ない。だがそれでも、大胆になった中国が、現在の東アジアにおける地域バランサーとしての役割をアメリカが遂行していくのを難しくするのは避けられないだろう。

  • 新しい戦略トライアングル
  • 中国を求めるロシア 
  • エネルギー供給と軍事技術へのアクセス 
  • 何が起きるか

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