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依然として重要なサウジ石油
―― 米シェール資源はライバルではない

ジョン・スファキアナキス
MASIC チーフインベストメント・オフィサー

Saudi Arabia's Essential Oil―― Why Riyadh Isn't Worried About the U.S. Gas Revolution

John Sfakianakis  リヤドに拠点を置く投資・資産運用会社MASICのチーフインベストメント・オフィサー。国連開発計画、世界銀行勤務を経て、サウジアラビア経済企画省の経済顧問、サウジ英国銀行のチーフエコノミストを務める。フィナンシャル・タイムズ紙やブルームバーグなどにサウジアラビアの経済分析を寄稿している。

2014年2月号掲載論文

アメリカのシェール資源ブームは世界最大の産油国サウジアラビアにとって厄介な事態だと考える人もいる。だがこれは、リヤドにとってもグッドニュースなのだ。市場の先行き不透明感をひどく嫌がるリヤドにとって、シェール資源を含む多様なエネルギー生産が進めば、市場の不透明感と急激な変動を抑えることにつながるからだ。さらに、いかなる国もサウジのような大規模な余剰生産能力を提供できない以上、これまでサウジに多くを依存してきた石油市場の構図は今後も変化しないだろう。むしろ、サウジにとって厄介なのはイラク、イラン、リビアが今後石油供給を増大させていくと考えられることだ。この場合、原油価格の下落を阻むために、サウジが減産を求められる可能性もある。サウジ国内の石油消費が増えていることも問題だ。2020年代末までには、サウジの国内消費量が輸出量を上回るようになると考えられる。・・・

  • サウジ石油の重要性は揺るがない
  • イラク、イラン、リビア石油と国内消費の増大
  • 「石油市場の最後のサプライヤー」の地位を維持するには

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