ウクライナ危機とロシアの立場
Why the West Should Tred Carefully in Ukraine
2014年4月号掲載論文
欧米はウクライナの領土保全回復を目的に掲げるだけでなく、ロシアの利益と懸念にも応分の正当性があることを認める必要がある。ウクライナの安定は、ロシアの協力なしでは達成できないし、そうした協力が実現するとすれば、欧米がロシアに対して和解的な危機管理策をとった場合だけだ。ウクライナはヨーロッパとロシアの双方と分かちがたく結びついている。巨大なコスト負担を覚悟しない限り、どちらか一つとの関係を遮断できない場所に位置している。欧米は、ウクライナをロシアの軌道から引き離そうとするのではなく、むしろ、ロシアとウクライナが、先を見据えて、互恵的関係を模索するように働きかけ、EU、ロシア双方との経済的つながりを拡大することを目的に据えるべきだ。
- ロシアの懸念にも配慮すべきだ
- 不信の悪循環
- 東と西の経済協調を
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