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オンライン個人情報とプライバシー
―― ビッグデータの恩恵とプライバシー侵害の間

クレイグ・マンディ 米マイクロソフト・最高研究戦略責任者

Privacy Pragmatism―― Focus on Data Use, Not Data Collection

Craig Mundie 米マイクロソフト・最高研究戦略責任者で、同社CEOのシニアアドバイザー。米大統領科学技術諮問委員会メンバーでもある。

2014年3月号掲載論文

もはや、個人データがオンライン上で収集され、蓄積されるのは避けようがない。しかも、一体どのくらいのデータがオンライン上に存在し、それがどこに蓄積されているかを正確に知ることはできない。一方で、ますますパワフルになったプロセッサーとサーバーで、オンライン上の個人データのすべてを分析できるし、その結果、個人の嗜好と行動に関する新しい洞察と推定を得ることができる。これが「ビッグデータ」時代の現実であり、個人のプライバシーと市民的自由を守る現在のアプローチはすでに時代遅れとなっている。現在の法律と規制は「個人データの収集と保有を管理すること」を重視しているが、実際には、多くの人は「個人情報がどのように用いられているか、その結果何が起きるか」を心配している。ビッグデータのポテンシャルを抑え込む「データ収集と保有を制限する」これまでのやり方から、「データ使用の管理」へと法と規制の焦点をシフトさせることが、ビッグデータ時代のプライバシーを守る対策の第一歩になる。

  • 時代遅れのプライバシー保護法
  • テクノロジーの進化と個人情報の氾濫
  • プライバシー保護規制の逆作用
  • 「メタデータとラッパー」
  • 著作権保護の手法
  • 個人データをいかに保護するか
  • データ収集ではなく、その使用に焦点を合わせよ

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