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勝者なきウクライナ革命
―― キエフからの報告

アナブル・チャップマン
ジャーナリスト

No One Wins in Ukraine

Annabelle Chapman ポーランドとウクライナを拠点に活動するフリーランスジャーナリスト。ウクライナの大手英字新聞キエフポスト記者を経て現職。ロシア語、ポーランド語、ウクライナ語、フランス語、ドイツ語に堪能。CNNインターナショナル、エコノミスト誌などに寄稿している。

2014年3月号掲載論文

ヤヌコビッチはウクライナの政治から退場したかもしれないが、これをウクライナ政治の夜明けと考えるのは間違っている。確かに、オレンジ革命期の政治家ティモシェンコが釈放 され、多くの人はこれを歓迎しているかもしれない。だが、彼女の政界復帰はこれまで抗議運動を主導してきた3人の野党指導者間の不安定なバランスを覆すかもしれないし、そもそも、ティモシェンコはヤヌコビッチと同世代の政治家とみなされている。独立広場に集まった人々にとってティモシェンコが刑務所から釈放されたことと、彼女が政界に復帰することはまったく別の話なのだ。結局のところ、人々は「説明責任を果たし、法の支配を尊重し、政治腐敗と戦う」政治家の出現を待ち望んでいる。この思いが満たされるには、今回の革命以上に長い時間がかかるだろう。

  • 現状の意味合いは何か
  • 見捨てられたヤヌコビッチ
  • ティモシェンコ政界復帰
  • 崩れた野党勢力の政治バランス
  • 今後どうなるか

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