習近平の政治改革路線は本物か
―― 労働教養の廃止と政治改革の行方
China’s Labor’s Lost ―― The End of the Re-Education Through Labor Camps
2014年2月号掲載論文
1949年に毛沢東(マオ・ツォートン)が中華人民共和国を建国した直後に導入された反体制派を対象とする「労教(強制労働制度)」は、革命に邁進する国の社会・政治秩序の維持を目的とする、きわめて毛沢東主義的な制度だった。だが、この労働教養政策の廃止がついに決定された。これをもって習近平が政治改革に踏み出した証拠とみなす専門家もいる。「国のために個人を強制的に働かせれば社会問題は解決する」とした、毛沢東主義の時代遅れな考えを、共産党が公に拒絶したことは称賛に値する。だが、最終的に「労教」廃止が、中国で法の支配を推し進める真の転機になるかどうかは、予断を許さない。それを見極める最大の試金石は、主権を市民と分かち合い、党を批判し、政治的代替集団を組織する権利を認める心づもりが習近平(シー・ジンピン)にあるかどうかだろう。
- 「労教」の廃止
- 毛沢東と「労教」
- 論争を呼び起こした二つの事件
- 悪夢のためのレクイエム
<「労教」の廃止>
中国でもっとも不条理な刑罰制度が2013年11月に正式に廃止されることが決まり、これによって、これまで法の支配を中国に根付かせようと活動してきた人々は大きな進展を手にしたことになる。・・・
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