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BRICsの黄昏
―― なぜ新興国ブームは終わりつつあるのか

ルチール・シャルマ
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント
新興市場・グローバルマクロ担当ディレクター

Broken BRICs

Ruchir Sharma モルガン・スタンレー・インベストメントマネジメント社の新興市場・グローバルマクロ担当マネージングディレクター。著書に『ブレイクアウト国家――新たな経済的奇跡を目指して』がある。

2012年12月号掲載論文

これまで「途上国経済は先進国の経済レベルに近づきつつある」と考えられてきた。この現象と概念を支える主要なプレイヤーがBRICsとして知られるブラジル、ロシア、インド、中国という新興国の経済的台頭だった。だが、途上国と先進国の間で広範なコンバージェンスが起きているという認識は幻想にすぎなかった。新興国台頭の予測は、90年代半ば以降の新興国の高い成長率をそのまま将来に直線的に当てはめ、これを、アメリカその他の先進国の低成長予測と対比させることで導き出されていた。いまや新興国の経済ブームは終わり、BRICs経済は迷走している。「その他」は今後も台頭を続けることになるかもしれないが、多くの専門家が予想するよりもゆっくりとした、国毎にばらつきの多い成長になるだろう。

  • 新興国の停滞
  • 新興国ブームの虚実
  • すでに賞味期限切れのブランド  
  • 変化する経済モデルと今後の経済

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