銀行が破綻する国としない国
――銀行システムを左右する政治文化とは
Why Banking Systems Succeed
― And Fail
2014年1月号掲載論文
銀行危機に直面しても、多くの人は、予見できない経済ショックが、そうでなければスムーズに運営されてきたシステムを不安定化させたと考える。だが、この認識は間違っている。これでは、何度も銀行危機を経験する国がある一方で、ほとんど、あるいはまったく銀行システムの危機が起きない国があるという現実を説明できない。実際には、銀行制度は政治によって形作られる。ここで言う政治とは、個人の一時的かつ特有な結びつきではない。政府、バンカー、銀行の株主、預金者、借り手、納税者のインセンティブを形作る社会の基本的統治システムのことだ。法律、政治、規制を、自分たちの都合が良いものへと--しかも多くの場合、他を犠牲にする形で--作り替えようとする連帯が形成される。こうして、政治権力の分配を統治する制度と一体性のある、その国に特有な銀行システムが出現する。・・・
- 政治文化が銀行システムを作る 部分公開
- 制度が形作る銀行の本質
- スコットランドの幸運
- 単一銀行とポピュリストとサブプライム危機
- なぜカナダの銀行システムは安定しているか
- 銀行制度を改革するには
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