米原油輸出の自由化を
The Case for Allowing U.S. Crude Oil Exports
2013年11月号掲載論文
過去5年間を見ると、アメリカ国内の石油消費量は大きく減少し、一方でアメリカの石油産出量は世界のいかなる産油国と比べても大きく増大している。IEA(国際エネルギ機関)は2020年までに、アメリカはサウジを抜いて世界最大の産油国になるとさえ予測している。さらに(ガソリンやディーゼルなどの)石油製品という側面では、すでにアメリカは世界有数の輸出国の一つになっている。問題は、1970年代に米議会が、ライセンスを得ることなく国内で産出された原油を輸出することを違法とする法律を成立させ、現行の連邦法のもとでは、例外的な状況に陥ったときを除けば、企業が原油を輸出することが認められていないことだ。この輸出規制の目的は国内の石油資源を温存し、外国からの輸入を少なくすることにあった。しかし実際には、原油輸出規制は、この二つの目的の実現には寄与しなかったし、いまでは寄与するどころか邪魔な存在となっている。原油輸出を自由化すれば、米経済が刺激されるだけでなく、アメリカの外交政策を促進することもできる。アメリカから原油を輸入したいと考えている同盟国との関係が紛糾するのを回避できるし、貿易パートナーとしてのアメリカの存在感をさらに高めることもできる。
- 石油輸出規制の撤廃を
- 問題点
- 原油輸出を阻む国内法
- 提言― より優れたアプローチ
- 利益とコスト
- 結論
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