CFR Interview
サウジのトリレンマ
―― 地政学と宗派対立と対米関係
Has Saudi Arabia Soured on Washington
2013年11月号掲載論文
サウジにとっての地域的・宗派的ライバルであるイランとの関係改善へとワシントンが舵をとりつつあること、そして、シリア内戦に対する軍事関与路線からオバマ政権が遠ざかりつつある現実を前に、リヤドは苛立ちを強めている。国連総会での演説を拒否したり、(国連安全保障理事会の非常任理事国への就任を拒否したりと)サウジが不可解な行動を見せているのは、この苛立ちゆえのことだ。だが、アメリカへの反発を強めれば強めるほど、地域的なライバルであるイランパワーの拡大への危機意識も高まり、結局、サウジはますますアメリカを必要とするようになる。・・・シリア内戦への関与を含めて、サウジの対外行動の目的は、イランの影響力拡大を封じ込めることにある。だからこそ、イランに核を放棄させる代わりに、アメリカはイランの地域的優位を認めるつもりではないか、と神経をとがらせ、警戒している。だが、アメリカがそうした譲歩をすることはあり得ない。アメリカの湾岸政策は、この産油地域で、特定の国が支配的な優位を確立するのを阻止することを目的にしている。―― 聞き手はバーナード・ガーズマン(Consulting Editor@cfr.org)
- シリア政策をめぐる対米不信
- サウジはシリア内戦にどう関わってきたか
- シリアにおけるサウジの目的は
- ワシントンの立場
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