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CFR Update
中国の水資源不足と環境汚染問題
――米議会における証言から

エリザベス・C・エコノミー
米外交問題評議会アジア研究担当シニア・フェロー

China's Water Challenge
―― Implications for the U.S. Rebalance to Asia

Elizabeth C. Economy  外交問題評議会アジア研究担当シニア・フェロー。専門は中国の内政、外交政策。米中関係。地球環境問題。

2013年9月号掲載論文

中国の一人当たりの水資源量は世界平均の4分の1程度でしかない。しかも、経済が好調で個人が豊かになってきたこの10年をみると、生活用水と工業用水の需要が急増しており、今後も都市化が進むにつれて、この傾向は一層顕著になっていくと考えられる。2012年には水資源が不足した都市が400を超えている。しかも環境汚染が水資源問題をさらに深刻にしている。地下水の90%は汚染され、河川水の40%、地下水の55%が飲料に適さないと考えられている。癌の発生率が通常よりも著しく高い「癌の村」が459存在すると報告されているし、そのほとんどは、政府の水質汚染評価5段階のなかで最低とされた河川の周囲に集中している。中国政府と民衆にとってもっとも重要なのは、水問題が健康、経済、そして社会の安定にどのような影響を与えるかだ。2013年には社会不安を引き起こす最大の要因として環境問題が土地接収問題に取って代わっている。さらに、経済成長を維持し、食料生産のための水資源を確保する中国の試みは、いまや地域的・世界的な余波を生じさせている。・・・

  • 水資源問題の実態
  • 水資源と経済・社会問題
  • 地域的・グローバルな意味合い
  • 北京の反応
  • アジア・リバランシング戦略と中国の環境問題

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