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流動化する中東政治
―― エジプト、シリア、イラン

エドワード・P・ジェレジャン
ライス大学 ベーカー公共政策研究所所長

Washington's Mideast Thicket

2013年8月号掲載論文

エジプトのシシ国防相は、ムスリム同胞団の暫定政権への参加を閉ざさないと表明しているが、同胞団が今回の政変劇を覆すような動きに出れば、エジプト、そして中東地域にとって最悪の事態になりかねない。シリアはすでに破綻国家へと転落しつつあり、政府と反体制派を交渉させない限り、停戦への道は閉ざされたままとなる。だが、依然として国際交渉に向けたアメリカとロシアの立場の違いは埋まっていない。近く穏健派の新大統領が誕生するイランは核開発問題を抱え、シリアを軍事的に支援し、イラク南部への影響力を拡大させている。一方、スンニ派湾岸諸国はイランの覇権が広がる可能性に危機感を募らせている。(エジプト、シリア、イランの)問題や危機のすべては関連している。ワシントンは、中東地域全域への一貫性のある戦略を考案し、この戦略枠組みのもとで、各国への政策を調整し、相互に関連性をもたせる必要がある。

  • エジプト軍の行動はクーデターか
  • アメリカとエジプト軍の特別な関係 
  • 米中東政策の迷走 
  • シリア問題の外交的混乱
  • 新大統領とイランファクター 

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