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米・パキスタン同盟の創造的破壊を
―― 同床異夢同盟の歴史と破綻

フセイン・ハッカニ / 前駐米パキスタン大使

Breaking Up Is Not Hard to Do
―― Why the U.S.-Pakistani Alliance isn't Worth the Trouble

Husain Haqqani ボストン大学教授(国際関係)、ハドソン研究所シニアフェロー。2008―2011年に駐米パキスタン大使を務めた。

2013年5月号掲載論文

アメリカとパキスタンの関係はすでに修復不能な状態にある。パキスタン人の80%がアメリカを嫌っており、74%が敵だと考えている。米政府はパキスタンへの援助打ち切りを示唆し、一方、パキスタン軍は米軍のドローンによる領空侵犯から主権を守ると反発している。だが、考えてみれば、アメリカとパキスタンの関係が良好だったことはこれまでも一度もない。アメリカは冷戦期にはソビエトと中国に対する拠点として、9・11以降はタリバーンとアルカイダを叩くために、パキスタンとの同盟関係を望み、一方のパキスタンはインドに対するライバル意識から、ワシントンの軍事援助を確保しようと、アメリカとの連帯と同盟関係に応じてきた。結局のところ、共にその価値を信じていない同盟関係に双方がしがみついているにすぎない。いまや「同盟ではない新しい関係」の構築を模索すべきタイミングだろう。関係を前進させる最善の機会が、その関係が終わったことを認めることで始まる場合もあるのだから。

  • 目的を共有しないいびつな同盟関係 部分公開
  • アメリカとパキスタンの出遭い
  • 冷戦のパートナーかインドとの抗争か
  • ソビエトのアフガン侵攻と米・パキスタン関係
  • 対テロ戦争の機会と危機
  • 同盟関係の創造的破壊を

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