Foreign Affairs Update
プーチン・ドクトリン
The Putin Doctrine
2013年4月号掲載論文
「ロシアは核の超大国、国際的活動のすべての側面における大国としての地位を維持し、政治、軍事、経済をめぐる地域的リーダーとしての役割を守り、地域的覇権国として君臨しなければならない」。プーチンは、ロシアで広く共有されているこのコンセンサスに「ソビエト解体によって失われた経済、政治、戦略地政学上の政府資産の回復」をアジェンダに加えた。これがプーチン・ドクトリンの概要だ。こうしてロシアが権威主義に回帰していくと、モスクワは、対外的な脅威を強調するようになった。こうして、米ロ関係のリセットを経た現状では、ロシアとの交渉の余地は失われつつある。この状況では、再び関係のリセットを試みのではなく、対話チャンネルを維持しつつも、対ロエンゲージメントを低下させる「戦略的休止」が、もっとも賢明なワシントンの対ロシア戦略かもしれない。
- プーチン主義を支えるコンセンサスとは
- 核の超大国と大国の地位を守る
- 地域覇権の確立と周辺国のフィンランド化
- 内的結束のための対外的脅威の売り込み
- 戦略的休止を
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