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中国が日本との戦争を望まない理由

アレン・カールソン
コーネル大学准教授

China Keeps the Peace at Sea

Allen Carlson 政治学者でコーネル大学准教授。専門は、国際関係論、中国、東アジア。

2013年3月号掲載論文

「日本との紛争で自国が敗れ去る」とは北京は考えていないが、「いかに圧倒的な軍事的勝利を収めても、武力行使は副作用が大きすぎる」とみている。武力衝突という事態になれば、経済成長を維持し、国内のナショナリズムの激化を抑えるという、北京にとってきわめて重要な二つの基本的国益に悪影響が出るからだ。いかなる抑止力にも増して、こうした国内的な自制要因ゆえに、習近平が、尖閣をめぐって武力行使を認めることはないだろう。もちろん、北京が「気晴らしの戦争が自分たちの権力を維持する唯一の方法だ」と考える危険もある。だが、戦争によって誰も勝者になれないことを理解すれば、中国は日本に対する瀬戸際作戦を回避するはずだ。

  • 一触即発?
  • 中国が武力行使を躊躇する理由
  • 諸刃の剣としてのナショナリズム
  • 尖閣での衝突で犠牲者が出れば・・・

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