CFR Briefing
中東の混乱、東アジアの対立、不透明なグローバル経済
――世界を左右する三つの課題
World Outlook for 2013
2013年2月号掲載論文
2013年にわれわれが直面する大きな課題は三つあると考えられる。第1はシリア紛争とその余波、そしてイランの核開発問題。第2は、東シナ海、南シナ海の領有権論争が新たな展開をみせることになるかもしれないこと。そして、第3は不安定なグローバル経済だ。・・・東シナ海、南シナ海での領有権問題をめぐって緊張が高まっている環境で、(日中韓に)新指導者が誕生したことの意味合いを考える必要がある。・・・東アジアの新指導者たちは、いずれも権力基盤を固め、支持層に対して問題を処理し、国益を守っていく力があることを示そうと試みるはずだ。当然、各国の指導者が相手国に妥協をするのは非常に難しい情勢にある。・・・しかも、領有権問題にはナショナリズム要因だけでなく、石油、天然ガス、鉱物資源などの経済資源問題も関わっている。・・・グローバル経済も依然として不安定だ。ユーロゾーン経済は失速し、中国経済の成長も減速している。ブラジル経済もインド経済も同様だ。アメリカ経済も非常にゆっくりとしたペースでしか回復していないし、政治対立に足をとられている。・・・
- シリア内戦とイランの核開発問題
- 日中韓の新指導者と東アジア安全保障
- いまもなくならないユーロ圏の解体リスク
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