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日本の回転ドア政治を打開するには
――重要なのは経済だ

ジェラルド・L・カーチス
コロンビア大学教授

Japan's Revolving-Door Elections

2013年1月号掲載論文

欧米にキャッチアップするという目的が達成され、1989-90年にかけて冷戦も終わったために、日本の戦後システムを長く支えてきた支柱は崩壊した。以来、小泉元首相を部分的な例外とすれば、日本の繁栄と安全をいかに維持していくかについて市民を説得できる政治家は登場していない。次から次と政治家が登場して政権を担うが、結局は市民を失望させ、信任を失っている。最大の問題は日本経済が低成長から抜け出せずにいることだ。24時間態勢で紙幣を量産するだけで、経済がどうにかなるものではない。規制緩和、専門職の女性への機会の拡大、移民の受け入れ、社会保障改革、年金改革、税制改革も必要だろう。もっと歳入を増やすと同時に、経済を刺激する方法を見つけなければならない。「どうすれば、失われた20年を経た日本に残されたポテンシャルを開花させ、より迅速に経済を成長に向かわせることができるか。この点について自分たちが何をしているかについて政府が市民を納得させられない限り」、政治プロセスの健全化は望めないだろう。

  • 選挙結果は日本の右傾化を意味するか
  • 「重要なのは経済だ」
  • 危険な政治システムの流動化

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