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韓国の宇宙開発戦略のジレンマ

ジェームズ・クレイ・モルツ
ネーバル・ポストグラジュエートスクール教授

Korea's Space Strategy

2012年12月号掲載論文

日本は人工衛星の初の打ち上げを1970年2月に成功させ、中国は1970年4月に、そしてインドは1980年7月に成功させている。だが、韓国は、造船やエレクトロニクス、自動車産業部門では国際的な地位をすでに確立しているにも関わらず、こと宇宙開発に関しては大きく出遅れている。宇宙分野での技術開発の出遅れを挽回すべく、民主化と国際化が加速した1989年、ソウルは韓国航空宇宙研究院(KARI)を設立した。しかし、当初は米韓ミサイル指針の規定によって、その後も輸出規制に縛られ、韓国はアメリカからの技術供与を得られず、外国の技術を利用して通信や遠隔観測の人工衛星のネットワークを構築せざるを得なくなった。ロシアとの開発契約をまとめたが、結局、これまでのところ、うまくいっていない。韓国が同盟国の水準まで追いつき、競争の激しい宇宙関連市場で商業性のあるサービスを部分的にでも提供できるようになるには、予算の増大を含めて、まだ多くのハードルをクリアーする必要がある。

  • なぜ自主開発を断念したか
  • KARIの挫折
  • 克服すべきハードル
  • 協調型開発への転換を

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