「美しいデレバレッジ」とは
――デフレとインフレの間
A Conversation with Ray Dalio
2012年11月号掲載論文
デレバレッジ局面で緊縮財政が実施されると、非常に大きな債務を抱え込んでいることが広く認識されるようになる。その結果、リセッションに陥るだけでなく、危機が発生する。この段階で量的緩和が開始され、デレバレッジ・サイクルが10年程度は続く。・・・(デレバレッジ・サイクルのなかにある)日本やアメリカで強気相場と弱気相場が繰り返されているのは、量的緩和が実施されると強気相場となるが、いずれ量的緩和には問題があると考えられるようになるからだ。そして(量的緩和が作り出す)別のサイクルが生まれる。これは非常に周期が長く、通常は15年にもおよぶ。・・・・債務削減、緊縮財政、量的緩和のバランスをうまくとる必要がある。債務削減と緊縮財政はデフレをもたらす。量的緩和にはインフレ効果がある。これらをうまくバランスさせるのだ。これを私は「美しいデレバレッジ」と呼んでいる。デレバレッジ局面でもっとも重要なのは、十分な資金を供給し、名目金利を上回る名目成長率を維持すること、・・・そして、資金を必要とし、経済を刺激するポイントに資金を行き渡らせられるかどうかだ。
- バブル崩壊とデレバレッジのメカニズム
- 量的緩和の力
- 債務と共存する
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