強大化する中国への対抗策を
Bucking Beijing
2012年9月号掲載論文
米中が今日まで真の和解を達成できていないのは、努力が足りなかったからではない。根本的に米中の利害認識が異なるからだ。米中が安定した行動様式を維持しようにも、イデオロギーギャップと相互不信があまりに大きすぎる。アメリカの働きかけにもかかわらず、中国は現状維持を受け入れるどころか、近隣海域の資源を手に入れようと強硬な対外路線をとっている。だが対抗バランスを形成するとしても、中国が軍事力の増強を続ける一方で、アメリカは軍事予算を削減せざるを得ない状況にある。こうして、東アジアの地域バランスは、急速に中国に有利なものへと変化しつつある。中国は「接近阻止・領域拒否(A2AD)」と呼ばれる軍事能力の整備に力を入れ、これらの兵器で西太平洋におけるすべての空軍基地と港をターゲットにし、米軍の空母を含む戦艦を威嚇することもできる。北京は地域的覇権の確立を思い描いている。
- エンゲージメントとバランシング
- 中国は覇権の確立を試みている?
- 中国が民主化すれば
- アジア重視戦略と中国の接近阻止・領域拒否能力
- 対抗バランスの強化とA2ADへの対抗策を
- 貿易と人民元と米国債
- 技術輸出管理とサイバーセフト
- 穏健派への影響力には限界がある
- 結局、中国パワーは衰退していく
この論文はSubscribers’ Onlyです。
フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。
なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。
(C) Copyright 2012 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan