インド経済の政治不況
How India Stumbled
―― Can New Delhi Get Its Groove Back?
2012年8月号掲載論文
2010年に2桁の経済成長を遂げたにもかかわらず、いまやインドの経済成長は鈍化し、財政赤字が拡大し、インフレも上昇している。民族と宗教を超えた国づくりも行き詰まり、所得格差が拡大している。わずか2年前には「輝かしい未来が待っているのは間違いないと思われたインドの空の半分には、いまや暗雲が立ちこめている」。実際には、2009年当時と同様に、インドは今も世界の経済大国の仲間入りを果たす力を持っている。問題は政治が経済成長を邪魔していることだ。最近のインドで頻発している社会騒乱の多くは、インドの台頭によって民衆の期待が高まったにもかかわらず、ニューデリーがその期待に応えることができずにいることが原因だ。人々は政治家が経済運営に失敗し、社会保障システムを機能させられずにいることにあきれ果てている。しかも、政治家たちは失敗を認めて政治倫理の回復に努めるどころか、責任逃れに終始している。現在の「インド病」の原因はここにある。
- インド経済の挫折?
- 「新社会契約」はなぜ誕生しなかったか
- 政治の停滞と空白
- 国民会議派という不可解な存在
- インド政治のポテンシャル
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