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何がTPPの進展を阻んでいるのか
―― 条約案の情報公開か、交渉の決裂か

バーナード・ゴードン
ニューハンプシャー大学名誉教授(政治学)

Trading Up in Asia

2012年7月号掲載論文

TPP(環太平洋パートナーシップ)交渉が実を結べば、アメリカは次世代にむけて政治的にも経済的にもはるかに力強い存在になる機会を手にする。日本が合意に参加すれば、実質的に日米自由貿易合意が誕生し、日本にとっても長く模索してきた「第3の開国」になる。より広範には、アメリカ政府は、TPPを合意されたルールに基づく、開放的で相互につながった貿易の基盤にしたいと考えている。だからこそ、アメリカ政府は2012年末までに合意のアウトラインを確定することを望んでいる。だがそのためには、まずアメリカ国内の反対、特に自動車産業、保険産業、農業団体の反対を克服しなければならない。ワシントンは、可能な限り、知的所有権を含むアメリカの立場に対する内外の懸念に応えていくべきだし、交渉プロセスの透明性を高めていかなければならない。そうしない限り、TPP交渉は決裂する恐れがある。

  • TPPの本質と目的は何か
  • 日本が参加すれば・・・
  • 知的所有権をめぐる混乱
  • 交渉内容の情報公開を
  • 新しいディールに向けて

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