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Foreign Affairs Update
ガスプロムの衰退とプーチンの政治的黄昏

アハマド・メフディ NATO加盟国議員会議リサーチフェロー

Putin’s Gazprom Problem

2012年6月号掲載論文

2000-2008年当時、プーチンはロシアという国家の現実を形作るだけの圧倒的な権力をもっていた。彼はその権力基盤の多くを、国家的な覇権企業としてのガスプロムの存在に依存していた。ガスプロムが優遇策を受け、許認可をクリアーし、パイプラインの使用権を独占できたのは、権力との共存関係にあったからだ。だが、プーチンの政治的配慮が予期せぬ形で天然ガス市場の事実上の自由化を促してしまった。いまや新興の天然ガス企業・ノバテックがガスプロムの地位を着実に脅かしつつある。すでに、クレムリンはノバテックを「次なるガスプロム」のように扱い始め、市場も同社を天然ガス産業の大手プレイヤーとみなし始めている。ガスプロムが市場からクラウドアウトされていくにつれて、プーチンは何か別の権力基盤を探さざるを得なくなる。そうしない限り、プーチンもまた追い込まれていく。・・・

  • ガスプロムの衰退
  • ガスプロムの強大化
  • 意図せぬ天然ガス市場の自由化
  • 二重構造市場の誕生と政治的制約
  • ノバテックの台頭
  • ガスプロムの凋落とプーチンの命運

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