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大統領選後のフランス
――「力強いフランス」か「内向きの保護主義か」

ソフィー・ムニエ ウッドロー・ウィルソンセンター リサーチスカラー

The French Don’t Know Their Place
―― Parsing the Deglobalization Debate

2012年5月号掲載論文

反グローバル化は形を変えつつも、フランスでは今も昔も大きなアジェンダだ。反グローバル化がすでに政治的主流派のアジェンダに組みこまれているために、大きく取り上げられないだけの話だ。多くのフランス人はグローバル経済からの恩恵を受けていないと考え、保護主義的措置の導入を求めている。そもそも、労働組合の組織率が低く、政治家の多くが民間での経験がないフランスでは、企業が悪いイメージでとらえられている。有権者はEUも否定的にとらえられ始めている。問題は、現実にはフランスが大きな恩恵をグローバル化から引き出していることだ。指導者たちは、フランスの経済成長にはグローバル化が不可欠であることを理解しているが、悲観主義に陥っている大衆をなだめつつ、貿易と投資の自由な流れを水面下で着実に促進していかなければならない状況に追い込まれている。グローバル化の犠牲になっているというイメージと、フランスの国際的な影響力の維持という二つをいかに和解させるかが、今後問われることになる。

  • フランス政治の本当の争点
  • 保護主義の台頭
  • 反グローバル化への回帰
  • 金融危機後に変化した反グローバル化論
  • 保護主義としての反グローバル化
  • ヨーロッパとその他の間に壁を

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