貧困から経済開発への困難な道のり
――なぜ人は間違った選択をするのか
Poor Choices
2012年3月号掲載論文
途上国に広がるスラムをみて、胸が痛まない人はいないだろう。飛行機を使えば数時間で往来できる二つの地点で、極端な貧富の差が存在するという現実が、まるで合理性、効率性、公平性を模索する経済学の無力さを象徴するかのように存在する。先進国は莫大な援助を提供することで、こうした脆弱な国家を助けようと試みてきた。だが結果的には経済開発の推進などほとんど気に懸けない政府を強化しただけだった。いまや、現場での経済的必要性を分析することで、貧困層の削減を試みる現場主義のアプローチがとられるようになった。これには応分のメリットがあるし、すでに成果も出ている。だが、それでもエコノミストは、どうすれば政府が経済開発を育んでいけるか、その政治要因を理解しようと試みるべきだ。中国がこれまでのところは実現しているように、貧困層を削減するための重要なポイントは、政治構造と経済構造をいかに連動させるかにあるからだ。
- いかに生活レベルを引き上げるか
- 不合理な選択?
- 借入ではなく貯蓄の管理を
- 中国の経済開発モデルの限界
- 好循環を生み出すには
この論文はSubscribers’ Onlyです。
フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。
なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。
(C) Copyright 2012 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan