CFRインタビュー
イランはすでに核弾頭を搭載できるミサイルを保有している
How Serious Are Iran’ s Threat?
2012年1月号掲載論文
イランは、アメリカ(やイスラエル)と湾岸諸国に対して、自国が攻撃されれば相手に大きなダメージを強いる能力を持っていることをアピールしたいと考えている。これが、ホルムズ海峡封鎖の警告を含む、最近におけるイランの一連の行動と過激な発言の真意だと思う。2003年以降もイランが核兵器の開発を試みているか?その動かぬ証拠を公的文書に見いだすことはできないが、イランが湾岸地域の都市やイスラエルを脅かせる弾道ミサイル領域でかなりの進展を遂げているのは間違いない。そうしたミサイルには、これまでイランが独自に開発に取り組んできた2段式固体燃料型のセッジール2ミサイルも含まれ、このミサイルはいまや配備できる状態にある。セッジール・ミサイルを設計した当時からイランが核弾頭の搭載を想定していたかどうかはわからない。だが、状況からみれば、セッジール・ミサイルの開発は核兵器の獲得を前提に進められたと考えてもおかしくはない。
- イランはホルムズ海峡を本気で閉鎖するつもりか
- イランの核開発とミサイル能力
- 何のための弾道ミサイル開発か
- イランによる米戦艦攻撃の可能性は低い
<イランはホルムズ海峡を本気で閉鎖するつもりか>
―― ホルムズ海峡近海でイラン海軍は軍事演習を実施する一方で、アメリカに対してこの海域にこれ以上戦艦を送りこまないようにと警告している。これはいつもの駆け引きにすぎないのか、それとも本当に緊張が高まっているのか。
イランはこれまでも似たような示威行動をとってきた。1年に数回は、異なるタイプの軍事演習を実施して対外的にアピールしてきた。例えば、2011年11月には「いかなる空からの攻撃に対しても国を守る力をもっている」と表明して、対空防衛システムの演習を実施し、6月にも弾道ミサイル能力を見せつけるための大規模な軍事演習を行っている。・・・
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