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高度化する脅威と進化するサイバー戦略
―― なぜ官民協調型サイバー防衛が必要か

ウィリアム・J・リン 前米国防副長官

The Pentagon's Cyberstrategy, One Year Later

William J. Lynn III 前米国防副長官。2009年から2011年10月まで、国防副長官として米サイバー軍、ペンタゴンの国防戦略をまとめる責任者を果たした。

2011年11月号掲載論文

21世紀におけるサイバーテクノロジーは、かつての銃弾や爆弾同様に危険な兵器である。しかも、サイバー犯罪のための市場が誕生しつつあり、すでに地下の組織犯罪の世界では、(サイバー犯罪者が乗っ取り、自由に操れる多数のゾンビコンピュータで構成されるネットワーク)ボットネットのレンタルサービス、(サーバーを機能不全に追い込む)DoS攻撃のサービス提供価格さえもが決まっている。・・・政府系のネットワークだけでなく、民間のインフラも脅かされている。すでにシティバンク、ソニーのプレイステーションネットワーク、RSA、グーグル、NSDAQが被害にあっている。さらに、外国のネットワーク侵入者はこの数年で国防産業のネットワークから膨大な(テラバイトレベルの)データを盗み出している。3月に起きた一度の侵入で、2万4000ものファイルが国防企業のネットワークから盗み出されている。これらのネットワーク侵入で盗み出されたデータには、非常にセンシティブな情報データも含まれていた。・・・

  • サイバー戦略発表から一年
  • サイバー空間での抑止力
  • インフラ防衛のための協調 
  • DIBサイバープロット
  • サイバー空間の責任ある防衛

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