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変わりゆく宗教と文化、政治の関係
―― 宗教が文化を変えるのか、文化が宗教を変えるのか

カレン・バーキー コロンビア大学教授(社会学・歴史学)

Secularism and Its Discontents ―― Politics and Religion in the Modern World

Karen Barkey  コロンビア大学教授(社会学・歴史学)。専門は中央集権化と地方分権。イスタンブール生まれ。

2011年10月号掲載論文

宗教と文化に相関性がないのなら、宗教原理主義はよりグローバルな広がりをみせるが、原理主義を支える文化は世俗化されていく。一方、宗教と文化が切り離せないのなら、宗教原理主義が他の文化圏の社会に浸透し、世俗的・民主的慣行を侵食していくはずだ。だが現実には、宗教と文化と政治は常に相互作用している。「アラブの春」後のエジプトが具体例だ。ムスリム同胞団は、エジプト政治に食い込む「正しい」方法を探っている。彼らは選挙で議席を増やすことだけでなく、タハリール広場で若者たちが展開した民主化運動に共鳴するようなアプローチを模索している。宗教が政治に近づくことで、宗教運動も合理化、世俗化される。トルコのAKPも宗教を表舞台に再登場させることに成功し、宗教的慣行を公然と復活させたが、社会と政治的権利については現代的な民主路線を支持している。ほとんどの場合、宗教、文化、そして政治は依然として重なり合っている。

  • 宗教は文化とともに拡大するのか
  • 原理主義とグローバル化
  • 原理主義と世俗主義の相互作用

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