米財政を左右する医療保険制度改革

ピーター・R・オルザック シティグループグローバルバンキング担当副会長

How Health Care Can Save or Sink America
―― The Case for Reform and Fiscal Sustainability

Peter R. Orszag シティグループ・グローバルバンキング担当副会長。米外交問題評議会非常勤シニアフェロー。ブルームバーグ社コラムニスト。ジョージ・W・ブッシュ政権で議会予算局局長、オバマ政権で行政管理予算局長(2009年?2010年)を務めた。

2011年9月号掲載論文

現在から2050年までに、連邦政府の医療関連支出はGDPの5・5%から12%以上にまで増大し、財政を大きく圧迫する。国際社会におけるアメリカのポジションは、この医療コストの爆発的な増大をうまく管理できるかどうかに左右される。この問題をうまく管理できなければ、アメリカは厳しい財政危機に直面するか、医療部門以外への投資能力を失う事態に追い込まれる。医療制度を根本的に見直し、エビデンスと医療の質に基づき、医師を含む医療プロバイダーがより良いツールを患者に提供し、医療の価値と質を高めるインセンティブを持つような医療制度を形作る必要がある。現在の医療保険制度改革がうまく機能すれば、2028年以降は医療改革法によって連邦政府の医療支出全体が少しずつ減少し始める。だが、そこにたどり着くには、非常に困難で複雑なプロセスをクリアしていかなければならない。

  • 医療コスト削減か財政危機か
  • 四つのアプローチ
  • コスト削減を
  • 二つの間違い
  • 批判と懸念
  • 医療の質の改善を目指せ
  • 財政規律のある未来

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