CFRインタビュー
紛争介入戦略の終わり
―― 予算削減に応じた対外コミットメントの見直しを

リチャード・ベッツ 米外交問題評議会非常勤シニア・フェロー

Tightening the Pentagon's Belt

Richard K. Betts 米外交問題評議会非常勤シニア・フェロー。専門は情報とアメリカの国防政策、軍事戦略、国際紛争、テロなど。コロンビア大学教授。

2011年9月号掲載論文

おそらく国防予算に大なたが振るわれるのは避けられない。われわれの軍事的なコミットメント、能力、資源、戦略をバランスのとれたものにしなければならない。予算を削減しなければならないのなら、バランスをとるためにコミットメントを引き下げるしかない。アメリカは常設軍を持っていなかった第二次世界大戦前の状況へ回帰していくべきだろう。訓練、研究・開発、組織構造、メンテナンスを重視し、状況が変わり、世界情勢が悪化した場合には、戦力増強のベースになるこれらの軍事インフラを用いて、戦力を迅速に動員していくやり方に切り替えていくべきだ。特に、高度な先端技術を用いた戦闘機、戦艦、大規模な兵器システムの導入には慎重でなければならない。われわれの軍事技術領域における優位を可能な限り維持するために、研究・開発は続けるべきだが、国際情勢が悪化し、先端兵器が必要になるまでは、そうした兵器を大規模に配備すべきではないだろう。

  • 米軍事予算は大きく削減される
  • 軍事力はスリープモードに
  • 今後に備えた認識の切り替えを

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